これはね、正直言って、大人の事情ですね(笑) 例えば、ビーフカレーとチキンカレーを具が入っている状態で提供するためには、鍋を複数用意しなければなりません。さらに温かい状態のカレーを提供できる状態で、一日営業するためには、それだけでコンロが2つ必要です。つまり…
具入りのカレーを提供するには、メニューの数だけ鍋とコンロが必要になってしまう。
これだとかなり大変なんですよ。小さいお店だと特に。なので、効率化のために具を入れてない。ということなんですね。
煮れば煮るほど、具は無くなる
また、カレーを大量に作ってみると分かるんですけど、大量に作って保温し続けると肉って煮崩れてきて、鍋の中で細かくなっちゃうんですよ。チキンとか。最終的にはぜんぶバラバラになっちゃいます。
これは、他の野菜とかでも同様で、煮れば煮るほど形が崩れてきて、最終的にはルーに溶け込んでしまいます。なので、そういった効果を狙っているわけでないのであれば、具は別にしておくほうが良いのです。
原価が1円違えば、1年でン百万円変わる
あとは、店舗によっては、「純粋に複数の鍋を用意するのが大変」という理由もありますね。様々な要素を考えていくと、ベースのカレールーを一つに統一することによって、全体の原価も下がるんです。
特にチェーン店の場合だと、チェーン店舗全体が1日で消費するカレーの量というのは、かなり多くなってきます。何千食レベルになると思いますから、原価をかなり気にしないといけないです。
看板を背負うということ
また、チェーン店の場合、「本店は美味しいけど、支店は美味しくない」みたいなことが起きると困るわけです。なので、セントラルキッチン制を採用する会社が多いです。
セントラルキッチンというのは、各店舗でそれぞれカレーを仕込むわけではなく、大きい給食センターみたいなところで、全店舗分のルーを一括で調理する方式のことです。レトルトパウチにするなどして、移送しやすくしたルーを各店舗に配達するという仕組みを取っています。
届いたルーを各店舗で温めてから提供する。そうすると、どのお店に行っても同じカレーが食べられますよね。これで味の統一とブランドイメージを保つことができます。
美味しいだけじゃダメなんです
といった感じの、もろもろの大人の事情がありまして、「カレーに具が無い方が便利だ」ということなんですねw
なので、「具に関してはトッピングで、好きなのを選んでもらう」という、CoCo壱番屋形式のオペレーションが採用されるわけです。世界一のカレー屋チェーンに学ぶことは多いですね!
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