日本のカレーに特徴的なのはなんでしょうか…、私はやはりとろみだと思います。本場のカレーとは違う、イギリス経由で入ってきた歴史ゆえのカレーライスの特徴です。
そんなとろみですが、『自分の作るカレーにはなんだかとろみが足りないなぁ』とお感じの方も多いのではないでしょうか?とろみはカレーとライスの架け橋、料理としての完成度を左右する重要な要素です。とろみはどうすれば上手くつけられるのか…。
大丈夫です!とろみは工夫次第でつけることが出来ます。いくつか方法はありますがその中で特におすすめなものをご紹介します。
王道だけれど問題も?!小麦粉の利用
カレーにとろみがつくのは小麦粉由来のデンプン質によるものです。ルーを使わないでカレー粉からカレーを作る場合も小麦粉は必須ですね。足りないならもっと入れてしまえば良い!シンプルですが大変有効な方法です。
やり方は、水溶に溶いた小麦粉を火を止めて、沸騰から少し低温度になったカレーに加えるだけ。火を止めないと小麦粉を使う場合の問題が大きくなってしまいます。
ではその問題とは何でしょう?それはダマができてしまうこと。特に高温の時にいれてしまうとデンプン質が全体に混ざり合う前に固まってしまうのでダマができやすいです。
正直小麦粉は最初にカレーを作る時にしっかり調整する方が良いみたいです。後で追加するのにはあまり向いていないのかもしれません。
ちなみに代わりに片栗粉を使っても大丈夫です。
余裕があればブールマニエという小麦粉とバターを練り合わせた西洋で良く使われるものを使えばカレーの味を薄めずダマもできず、香りづけも出来るのでお勧めです。
手間は掛かるが確実! ジャガイモの利用
デンプン質がとろみを出すならば、同じデンプン質を含むジャガイモも使えるのでは?
おっしゃる通り、使うことが出来ます。少し準備が必要ですがカレーにいれるジャガイモの余りを利用すれば低予算で、しかも確実にとろみをつけることが出来ます。
やり方はジャガイモをすりおろして作ったカレーにいれるだけ。口で言うのは簡単ですけど、とろみを多めに付けたいときはする量も増え大変…、他の方法と合わせて使うといいでしょう。
少しのとろみUPで良いなら味わいも良くするこれ! 溶けるチーズの利用
カロリーや味わいの問題で多くは使えないですが、少しのとろみで良ければ溶けるチーズを使うと、香り、コクが増し美味しくもなるのでとても有効です。ちぎったチーズをカレーに投入するだけなので簡単ですし。
とろみをつける上での注意点
とろみがつかない理由はいくつかありますが、見落とされがちなのが消化酵素のアミラーゼの存在です。このアミラーゼはデンプンを分解します。いつもは食べ物の分解などに役立ってくれていますが、とろみをつける上では大敵です。
カレーを作るうえでアミラーゼが入ってしまうタイミングは二つあります。アミラーゼの含まれる調味料を加える場合と、味見などによりアミラーゼの含まれる唾液が混入してしまう場合です。
アミラーゼの含まれる調味料の代表は、ハチミツ、醤油、味噌などです。これらを入れる場合はルーや小麦粉を入れる前にこれらを入れ良く煮込んでおいてください。アミラーゼは高温だと機能を失うためです。
また唾液が入らないように味見するときは、小皿に移して行いましょう。
まとめ
とろみをつけるには様々な方法がありますが、自分の作り方や付けたいとろみの量にあった方法を使ってみてください。そうそうカレーを作る時に最後の煮込みをしっかり行うことも、とろみを付ける上では重要ですよ!