離乳食をそろそろはじめたいと思っている、でも何から始めればいいのか分からない。もしくは離乳食がマンネリ化していてどんなメニューにすれば良いのか迷っている方も多いと思います。
そこでおすすめなのがカレーです!
離乳食にカレー?と思われた方も多いと思いますが、(私も最初はそうでした)離乳食の目的を考えるとカレーは離乳食として一流なのです。
今回はそんな離乳食期のカレーについて、具体的なレシピをあげながら説明していきたいと思います。
そもそも離乳食って?
離乳食の目的はいくつかありますが、その中でも重要なのが 大人の食事になれさせることと、その為の体内環境を整えること です。
離乳食が必要となるのは、母乳または育児用ミルク等の乳汁栄養から幼児期の食事に移行する離乳過程においてです。
赤ちゃんの成長によって、ものを歯茎ですりつぶしたり噛んだりができるようになり食べられるものの種類が増える時期に当たります。
離乳期にはいる段階としては、
- 首がしっかりすわっている
- 支えてあげれば座れる
- 乳汁栄養だけでは足りていない
- 大人の食事に興味を示している
- スプーンを口にいれても大丈夫
- 生活リズムが安定している
これらの要素が満たされているなと思ったくらいのタイミングです。
また離乳期は初期、中期、後期、完了期に分けられます。
離乳食にカレーが良い3つのワケ
なぜ離乳食にカレーが良いのでしょうか。大きく分けて理由は3つあります。
大人の味から赤ちゃんの味まで、味の調整がしやすく、離乳期のどの段階でも使える
カレーのベースは野菜や肉を炒めたものに水を入れ、煮たものです。なのでベースから味を変えるのが簡単で、赤ちゃんの成長段階にあわせてあった味にしやすいんです。
またベースがあるということは、赤ちゃん用カレーと大人用カレーに最初から分けて作る必要がないという利点もあります。
乳汁食と離れた味の為、離乳食の目的である大人の食事になれさせる効果が大きい
カレーは味次第では、赤ちゃんが離乳期前に飲んでいた乳等とは全く異なる味です。ということは大人の味としてしっかり機能し、赤ちゃんの食事成長にとっても有用です。
ただ最初の内はあまり離れたものではなく、比較的近いものからはじめる必要もあります。
赤ちゃんが欲しがったらあげてみて反応をみて決めるとよいでしょう。しかしカレーは調理方法や味付け次第では乳汁食とも近くなるので(レシピを見てもらえれば分かります!)ご安心を。
栄養豊富・かつ多くの具材が入っており、赤ちゃんが大人の食事をする為の体内環境づくりを進める
赤ちゃんは離乳期前は母乳やミルクをとってきたので、大人食を食べる体になっていません。大人食に慣れさせるには赤ちゃんの体内環境の変化も必要です。
カレーは栄養の宝庫、具材の栄養が余すことなく詰まっています。赤ちゃんがこれらの栄養をとることで腸内環境も大人と近くなっていき消化吸収がスムーズにできるようになります。
他の離乳食とカレーをあわせて食べさせてあげれば、スムーズに離乳期を完了することができます。
時期別カレーレシピ一覧
離乳期初期(5、6ヶ月)
離乳期のはじめです。赤ちゃんの様子をみながら、一日一食人さじづつで母乳やミルクは飲みたいだけ与えてください。食べられるのは滑らかにすりつぶしたもののみになります。最初は焦らずに10倍粥などから始め、徐々に野菜、タンパク質と食べられるものを増やします。
この時期のカレーは完全にすりつぶしたものになります。カレーの味ももちろんつけません。
材料
にんじん、じゃがいも
作り方
- まずは普通のカレーのベースをつくります。にんじん、じゃがいもの皮をむき、一口大切ります。
- 深鍋に水を入れ、1を柔らかくなるまで煮ます。
- 具材を取り出し、フォークでつぶします。そこに煮汁を大さじ1,2杯加えて混ぜれば完成です。
このベースを使って大人用のカレーも作れるので一挙両得です!
離乳期中期(7,8ヶ月)
中期にはいると舌でつぶせるくらいの硬さは大丈夫になります。大体大人の指でつぶせるくらいの硬さですね。赤ちゃんもしっかり食べてくれるようになりだす時期です。
一日二回食で食事のリズムを付けていきましょう。また赤ちゃんが食に興味を強く示す時期でもあるので、いろいろな味や舌触りが楽しめるよう使う食品のバリュエーションも増やしましょう。
この時期のカレーは多少のベースへの味付けをしたものになり、とろみをつけた固形になります。
材料
にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、豚ひき肉、無添加和風だし(コンソメでもok)、片栗粉
作り方
- にんじん、じゃがいも、玉ねぎは皮をむきます。にんじん、じゃがいもは一口大に切り、玉ねぎはくし型に切ります。
- 深鍋でひき肉と野菜を軽く炒めた後、水を入れ、あくをとりながら野菜が柔らかくなるまで煮ます。
- にんじん、じゃがいも、玉ねぎを取り出し、みじん切りにします。
- 別の鍋を用意し、そこにひき肉入りの煮汁をとり、和風だしを少々加えます。そこに3と片栗粉を入れ、一煮立ちさせます。
- 5分粥~全粥とあわせて完成です。
こちらも大人用と合わせて作り、そのベースから具材を取り出して使うと、お母さんもずっと楽だと思います。
離乳期後期(9、10、11ヶ月)
後期に入ると赤ちゃんが歯茎でもぐもぐと食べ物をつぶせるようになります。逆に口をもぐもぐさせだしたら、後期に入ったと考えます。手づかみ食べを始めるのもこの時期です。食べる回数も大人と同じ三回食になるので、家族での食事を楽しんでいきましょう。
後期に入るとより様々なものが食べられるようになり、また軽くカレーの味付けをしたものを食べられるようになるので、作れるカレーのバリュエーションがずっと多くなります。
材料
にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、なす、ピーマン、コーン、豚ひき肉、カレー粉(ひとつまみ)、ケチャップ(赤ちゃん1人分で大体大さじ二杯)、片栗粉
作り方
- にんじん、じゃがいも、玉ねぎは皮をむきます。にんじん、じゃがいもは一口大に切り、玉ねぎはくし型に切ります。
- 深鍋でひき肉と野菜を軽く炒めた後、水を入れ、あくをとりながら野菜が柔らかくなるまで煮ます。
- 細かく切ったなすとピーマンをいれ、煮込みます。
- よく混ぜながらにんじん、じゃがいも、玉ねぎをおたまで軽くつぶします。
- 柔らかくなったらコーンを入れ、カレー粉とケチャップで味をつけます。水溶き片栗粉でとろみをつけたら、完成です。
出典:クックパッド
このくらいの時期からは栄養バランスを考えていくことも大事です。様々な具材をいれてみましょう。
離乳期完成期(12~18ヶ月)
いよいよ離乳期の完成です。赤ちゃんが食べ物を歯茎で噛み始めます。その様子が伺えたら、この時期に入りましょう。大人とほとんど同じ食事で良くなりますが、固いものや味付けの濃いものは避けてください。
自分で食べたがるようになるのでスプーンを持たせてみてもよいでしょう。遊び食べ・食べムラが出る時期でもありますが体調不良(特に貧血!)が出ない限り、そこまで気になさらずに。食事を楽しませてあげましょう。
この時期のカレーはより大人のカレーに近いものまで大丈夫になりますが、味付けが刺激的になりすぎないように気をつけましょう。
材料(赤ちゃん1人分)
魚(ツナ、ブリ、サバ等がおすすめ)、にんじん、玉ねぎ、ブロッコリー、カレー粉(小さじ1/2)、醤油(小さじ1)、みりん(小さじ1)、砂糖(小さじ1/2)、片栗粉
作り方
- にんじん、玉ねぎの皮をむき、野菜を食べやすい大きさに切ります。
- 鍋に水を張り、1を入れ、柔らかくなるまで煮ます。
- 魚を入れ火を通し、食べやすいようにほぐします。
- 調味料をすべて入れ、一煮立ちさせ、最後に水溶き片栗粉を入れれば完成です。
出典:クックパッド
完了期のレシピは栄養を考えて、魚のカレーにしてみました。味付けを変えれば大人も美味しく食べられます。
まとめ
離乳食といっても、時期によって色々あるんですね。カレーは大人はもちろん赤ちゃんも大好きな味です。今日のメニューはお子さんの為にカレーにしてみてはいかがですか?
長く続く離乳期お母さんと赤ちゃんがこの時期を楽しく過ごせることを祈ります。